つまり、鼻の下から顎の先端までの距離が短くなっているのではないですか?
具体的に言えば、二十歳前後の頃と比べて
1.出っ歯になっている。
2.前歯が開いている、すきっ歯になっている。
3.お口を閉じ、正面から見たとき、下の前歯が上の前歯に半分以上隠れてしまっている。
(綺麗なかみ合わせの場合、前歯の重なりは、1~2ミリ程度です。切端が少し隠れる程度です。)
4.横からお顔を見て、お口周り(唇)が前にでているように見える。
5.口角(唇の両端)から下方向に深いシワが入っている。(例えば:腹話術の人形のように)
6.両耳から顎の先端までのラインが、シャープでなく、たるんでしまっている。
(例えば:七福神の大黒さん・恵比寿さんのようになってしまっている。)
7.下の歯の歯並び(高さ)が強いS字湾曲になっていて、奥歯(奥から2番目あたり)が短く、へしゃげていて、前歯になるほど長く伸びたようになっており、最初からこうだったとは思えない感じになっている。
8.鏡を正面から見て、お口を『イ~』とした時、上の奥歯が床に向かって垂直になっておらず、外開きになっている。(ハの字に広がったようになっている。)
9.顎関節が痛かったり、カクカクしたり、引っかかってお口が開け閉めし辛かったり、正面から鏡で見た時、お口の開閉時、真っ直ぐ開いて真っ直ぐ閉じなかったりする。
などの項目に思い当たる事はないですか?
※上記(1~9)のような症状 → 強くなれば → 老人様顔貌(典型的な日本人のおばあさんのような鼻の下から顎の先端までの距離が短くなっているお顔)は、長い年月をかけて徐々に徐々に変化をしてきている為、本人はなかなか気付きません。 →多くの方々は、年をとったからしょうがない等と流してしまっています。
ところが・・・アメリカ人のおばあさんは、へしゃげた顔は、していません。
どうしてでしょう?
日本のごく一般的な歯科医院で行われている治療の殆どは、全体を診ること無く、患部だけを診る対症療法です。
被せ物を入れる時、患歯は、久しぶりにシッカリ噛めるように成る為、歯科医師が極々薄いカーボン紙で適正なピッタリの高さに調整した時点では、患者さんには違和感があり、高く感じてしまいます。(例えば、新しい靴を履いた時、しばらく違和感があるのと同じ事です。)
この時大多数の歯科医師は『高く感じているのか。適正な高さだけど、もし痛くなったら大変だし、少し低めに入れた方がクレームも無く安心だ』と考え、もう少し削ってやや低めの被せ物を入れてしまっているのが現状です。
この結果・・・患歯は、周囲の歯に比べて少し低い歯になり、患歯が低く咬みあっていない為、周囲の歯の負担や圧力は大きくなり、歯が磨耗(こすれあってすり減る)したり、歯を支えている歯槽骨が減ってしまったりするスピードが速くなって行き、徐々に顔貌の変形が起こり始めます。
さらに、患歯のみの1本ずつの治療がどんどん進むに従い、適正な高さより少しずつ低い被せ物が入って行く為、徐々に咬み合わせは、低く低くなって行きます。
そして長い年月をかけて、上記(1~9)のような顔貌の変形や歪みになって行きます。
当然、前述の状態は改善されず、年月を経過するに伴い、徐々に悪化して行きます。(年月を経過するにつれて顎骨や顎関節の変形・歪みなどが強くなって行きます。)適正でない低い咬み合わせのまま歯科治療が終わっても歯に無駄な力がかかってしまい、正常に入った物に比べかなり早期に壊れてしまったり、よく噛めなかったりします。
歯科医師にとっても、スペースの無い所に歯を入れなければならないので、思うように歯科治療が進まず、現状のバランスの悪い周囲の歯に合わせた制限された物しか入りません。
スペースが無く、歯ブラシ・歯間ブラシなどが普通に入らず、お口の清掃がシッカリ出来なくなり、歯周病や虫歯を憎悪させてしまう事になります。
上記(1~9)のような状況がある場合、咬合高径の回復が絶対条件です。
必ず上下の咬み合わせを元々あなたが持っている適正な高さに戻してから、詰め物や被せ物、インプラントや入れ歯を入れていかなければなりません。
先ずあなたの全体の顔貌、目や鼻や耳とお口とのバランス、お口の中では、隣の歯、上下の歯、反対側の歯、前歯と奥歯との関係等のバランスを考え、正常な場合どの位置にどの角度でどのくらいの高さでどのくらいの大きさで歯があれば、継続的にストレス無く安定した状態が得られるのかを分析し考える必要があります。
治療を進めて行く事により、その結果、きれいな口元、きれいな歯並び、良く噛める咬み合わせ、お口の清掃が容易に出来る(=歯周病にならない)等の状況が長期的に継続する事になります。
※当院では、原因を追究しお顔の適正な骨格バランス、長い間快適に噛む為に適正な咬合高径の回復治療を行なっております。
咬合高径の下がってしまったままでのインプラント治療、補綴(被せ物等の治療)は、禁忌です。
Aさんの場合
咬合挙上(咬合回復)治療を行いました。
三次元的な歯軸の左右非対称な傾斜の修正回復を行い、反対咬合(受け口)を正常咬合に改善しました。
『当院の独自性のある抜本的な歯周病治療』を行い、歯肉の黒ずみもきれいになっています。
前歯部の左右非対称の歪みも無くなり、良く咬めるようになり、口元もすっきりしました。
Bさんの場合
咬合の低下・崩壊も著しい為、かなりの咬合挙上(咬合回復)治療を行いました。右側の上下の3番目の歯頚部の位置を見ればかなりの咬合挙上をした事が分かると思います。
三次元的な歯軸の前突・左右非対称な傾斜の修正回復を行い、上下の歯が水平な面(咬合平面)できれいに咬むように並べ替えました。今にも口からこぼれそうになっていた歯及び『ひしゃげた口元』も無くなり、良く咬めるようになり、顔の輪郭も変わり、シャープな口元になりました。
Cさんの場合
虫歯・歯周病も著しく、咬合の低下・崩壊も著しい為、上顎はフル・オーバーデンチャー(歯を義歯の下に入れ義歯の支えとして使用してある義歯)、下顎はパーシャル・オーバーデンチャーとし、咬合挙上(咬合回復)治療をしました。
従来の保険の義歯では、金属の引っ掛けが見えていましたが、治療後は、金属などは一切見えず、自然な健康的な口元になりました。『ひしゃげた口元』も消え、何でも良く咬めるシャープな口元になりました。
Dさんの場合
咬合の低下・崩壊と共に、歯周病がかなり進行していました。『当院の独自性のある抜本的な歯周病治療』及び、咬合挙上(咬合回復)治療を行い、三次元的な歯軸の前突・左右非対称な傾斜の修正回復を行いました。
上下の歯が水平な面(咬合平面)できれいに咬むように並べ替えました。口に手を当てて、話したり、笑ったりせず、人前でも大きく口を開け、自身を持ってお話されています。